アーティスト・イン・レジデンス
今日の浅賀さんは、”アーティスト・イン・レジデンス”と日本古来の文化のお話です。
※ アーティスト・イン・レジデンス(Artist-in-residence programs)とは、
本来のアーティスト・イン・レジデンスの定義は、公的機関が各種の美術・芸術制作を行う人物を一定期間ある土地に招聘し、その土地に滞在しながらの作品制作を行わせる事業のことです。

▲アーティスト・イン・レジデンスで制作された作品です。
アーティスト・イン・レジデンス〜日本古来の文化の中で育つ〜
「旅先づくり(たびさきづくり)」日本には古来からこうした制作旅行が数多くありました。
特に江戸中期以降は盛んになり、町民文化、町屋文化(今から320年前)と共に広く認知されています。
実例を挙げてみます。
葛飾北斎、円空、木喰、松尾芭蕉、宮本武蔵、等々沢山の芸術劇作家が挙げられます。
これらの作家は旅先で招かれた主人の茶会や句会、またはお披露目の席で一流の芸術を披露しました。
また、その他の題材や素材を生かしての作品を何日もかけて作りました。
こうした作品の数々は後に国宝級の作品となり、地元の重要文化財になっています。
ここで取り上げた一例からもわかっていただけるように、アーティスト・イン・レジデンスは、日本古来の主人が客人を招くもてなす心で、制作を共に楽しんだ文化と同じ精神の根を元にしていると私は感じています。
アーティスト・イン・レジデンスは、現代日本で新たな発展の時期を得ていると思います。
長いカタカナ言葉に見知らぬ外国文化を感じてしまう人々も多いのですが、私達は自信をもって客人を招くもてなしの心を、日本の大切な文化として広く伝えていきたいのです。
この江戸中期からのレジデンス文化は、地方文化の中枢を成した旦那衆の文化でもあります。
現代日本のレジデンスの潮流には、公立の人知と施設を使ってのレジデンスと、民意民間人の発意によって出発した形式の2つがあります。
現代日本のレジデンスである前者の制度のレジデンスの発展には、その地方に住むよき旦那衆、サポーターの醸成が必要です。
この轍には歴史の証明があります。ここを外すことは、公的支援のアキレス腱になります。
次に、後者は未だ日本では例は極めて少ないのですが、巻頭の江戸中期に発達した”旅先づくり”の、日本古来の芸術家を育てる気風が現代日本にも更に生きると確信ししたいのです。
願わくばこの一文を読まれた日本や外国の方々に良き旦那衆、サポーターへの参画を希望して止みません。
日本文化の土壌には、新しアーティスト・イン・レジデンスの可能性があります。
世界に冠たる日本美術には良き村社会風土、人と人の情としての関わりなど、旅先での人情や温情に多くの名作を作った外国人作家もたくさん挙げることができます。
日本製「旅先づくり」のレジデンスの発展は地球の人的環境にも良き広がりとなることを確信します。
2008年3月
岩瀬石彫展覧館アーティスト・イン・レジデンス
石彫千年の交感
浅賀正治
ちなみに、アーティスト・イン・レジデンスは、
AIR JAPAN
で紹介されています。
(by石の街の住人)



























