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桜川市の彫刻家浅賀さん

浅賀さん

 山形県出身の彫刻家で、桜川市亀岡にアトリエがある。
 ブルガリアとの交流が深く2004年にはブルガリア共和国文化大臣より「ブルガリア共和国名誉証」を授与される。
 芸術家にありがちな気難しさがなく、気さくで、子ども達にも気軽に石彫を教え、桜川の石に関わるまちづくりイベントなどにも積極的に協力している。
 独特の語り口と深い見識に基づく芸術理論には時間を忘れて聞き入ってしまう。
 未来塾の一員としても活躍中。
 
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2008年3月27日(木曜日)

ヘンリームーアのおはなし

 さて、今日は浅賀さんの石にまつわるお話の第4話目です!
(by石の街の住人)

■ 浅賀さんのお話 第4話 ■

 今日は私がイギリスを訪れた時のお話です。

 1980年10月22日早朝、私はイギリスロンドン郊外のビショップスホードの村を訪ねました。
 そこは20世紀最大の彫刻家といわれる、芸術家ヘンリー・ムーア氏の私邸です。80才の誕生日を英国王室で行なったほどの人物です。
 世界に知られるムーア氏は、突然の、しかも招待状も持たない異国の青年である私を丁寧なる態度で接してくれました。
氏は早朝よりクレヨンでデッサンをしているところで、手を止めて立ち上がって出て来たのでした。
 英語もほとんど出来ない私の差し出す作品の写真を一つ一つ見て下さり、アドバイスをしてくれました。
 ただただ、申し訳なさと感謝の気持ちでムーア氏の視線のみを一瞬たりとも外すまいと聞きました。
 その光景を私は生涯忘れることは出来ません。氏の大きく厚い手とクレヨンの付いた温かい手に、この恩を生涯忘れまいと、挑戦を誓いました。
 偉大な作家は、やはり偉大な人柄であり、人格者であると改めて知りました。
 26才の時の出会いです。

それでは、次回をお楽しみに!(by石の街の住人)


カテゴリー: - stone_1 @ 23時35分07秒
2008年3月20日(木曜日)

ソクラテスのおはなし

■ 浅賀さんのお話 第3話 ■

 今日は私の学生時代のお話をします。私が石彫に出会ったのは、恩師であり彫刻家の小金丸幾久先生でした。しかし、実は先生の専門は木彫や塑造だったのです。

あるとき私は先生に伺いました。
 「先生は私に石彫があっているから、やってみろと言いますが、では誰に習うのですか?」
先生は即答しました。
 「石のことは石屋に習うのがいい」
 それで、近くの石屋さんの店先を借りて石を叩いたのが私の第一歩です。

 そこには70代の、この道一筋の石工今井さんという人の石工場でした。
 最初のうち私は重いハンマーで、10回も叩くと肩が痛くなり、手が上がらないという始末でした。
 しかし、その70代の今井さんは、同じ事を笑顔と無言で仕事を続けているのです。
 その頃の1日は、私にはとても長く感じました。手にはマメができ、泣きたくなることも、途中で帰りたくなることもしばしばありました。しかし、隣の今井さんは、ニコニコとやっぱり石を叩いています。余計なことは言わないし、休みません。

 ギリシアの哲学者ソクラテスは、「自分自身が無知であることを知っている人間は、自分自身が無知であることを知らない人間より賢い。真の知への探求は、まず自分が無知であることを知ることから始まる。」と言ったといいます。いわゆる“無知の知”です。

 私は、そのとき無知でした、しかし今井さんを見て、自分が無知であることを知りました。
偉大な哲学者ソクラテスは、実はアテネの石工でもありました。彼の父も石工であり立派な技術者でした。

 私はソクラテスにはもちろん会ったことがありません。しかし、私はそのとき、石工の今井さんにソクラテスを見ました。今井さんを思い出すとき、私は無知の知、初心を思い出すのです。

 それでは、次回をお楽しみに!(by石の街の住人)


カテゴリー: - stone_1 @ 23時45分06秒

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